離婚した相手の親の葬式に参列するべき?しない場合の対応についても解説
離婚した相手の親が亡くなったとき、ご遺族から訃報が届くことは少なくありません。もしご葬儀に招かれた場合には、どのように対応すれば良いのでしょうか。
本記事では、離婚した相手の親のご葬儀に招かれた際の対応について解説します。
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離婚した相手の親の葬式に参列するかは関係性による
離婚届が受理された時点で、婚姻関係は終了します。つまり、離婚した相手とは家族ではなく、その方の親のご葬儀に参列する義務はありません。
しかし、葬儀の案内が届いた場合には、できる限り参列するのが望ましいとされています。故人様に対して負の感情を抱いておらず、「最後のお別れがしたい」という気持ちがあるのなら参列を検討しても良いでしょう。
前述のとおり、離婚した相手の親のご葬儀に参列する義務はありません。参列するかどうかは故人様との関係性やご自身の気持ちを考慮して決めることが重要です。
参列するべきケース
以下のケースに該当する場合は、基本的にはご葬儀に参列するようにしましょう。
<離婚した相手の親のご葬儀に参列するべきケース>
・ご葬儀の案内が来た場合
・相手との関係性が良好な場合
・子どもが参列したいと言っている場合
以下では、それぞれのケースについて詳しく解説します。
葬式の案内が来た場合
離婚した相手からご葬儀の案内が届いた場合には、相手の気持ちを汲み取って参列するのが望ましいです。ご家族ではないにもかかわらず、わざわざご葬儀の案内を送ってくるということは、「最後に会いに来てほしい」という強い気持ちがあるからでしょう。
しかし、相手との関係性が悪い場合や故人様に対して負の感情を抱いている場合は、無理に参列しなくても構いません。ご葬儀に参列するのが難しいのであれば、弔電を送るなど別の方法で対応しましょう。
相手との関係性が良好な場合
離婚後も相手や義理の両親と良好な関係を続けている方もいらっしゃるでしょう。参列義務はありませんが、離婚した相手やそのご家族との関係性が良好な場合も、ご葬儀に参列するのが望ましいです。
また、義理の両親に生前お世話になった方もいらっしゃると思います。生前のご厚意に対する感謝を伝えたいという場合も、弔いの気持ちを持って参列するのが良いでしょう。
子どもが参列したいと言っている場合
離婚をすると、夫婦は他人になりますが、親と子供の関係は切れません。もしお子様がご葬儀に参列したいと希望している場合は、その気持ちを汲み取って一緒に参列するのが望ましいです。
参列しないほうが良いケース
一方で、以下のケースに該当する場合は、ご葬儀への参列は控えたほうが良いでしょう。
<離婚した相手の親のご葬儀に参列しないほうが良いケース>
・相手との関係性が悪い場合
・相手が再婚している場合
・離婚調停中の場合
それでは、各ケースについて詳しく見ていきましょう。
相手との関係性が悪い場合
ご葬儀の案内が届いた場合でも、離婚した相手と関係が悪いのであれば、無理に参列する必要はありません。離婚に至る事情はさまざまで、別れた相手と会うことに大きな負担を感じる方もいらっしゃると思います。
再会することで気分を害したり、落ち着いて供養ができなくなったりする可能性がある場合は、別の方法でお悔やみの気持ちを伝えると良いでしょう。離婚の原因が相手にあり、顔を合わせたくないという場合も、基本的には参列しないほうが無難です。
相手が再婚している場合
離婚した相手が再婚している場合、再婚相手が元配偶者の参列を快く思わない可能性があります。特に交流がないのであれば、相手やそのパートナーに配慮して参列しないほうが良いでしょう。
離婚調停中の場合
離婚調停中にご葬儀に参列すると、相手やそのご家族に悪い印象を与えてしまう可能性があります。加えて、離婚調停に影響が出てしまう恐れがあるため、調停中の参列はおすすめできません。どうしても参列したい理由がある場合は、弁護士に相談した上で判断するのが確実です。
参列しない場合にするべきことはある?
離婚した相手の親のご葬儀に参列しないからといって、無理に何かをする必要はありません。しかし、参列以外の方法で故人様への弔意を示したいと考える方もいらっしゃいます。ここでは、ご葬儀に参列しない場合の適切な対応を3つご紹介します。
弔電や供花を送る
ご葬儀に参列しない場合でも、弔電や供花を送ることで、故人様への弔意や敬意を示すことができます。これにより、ご遺族に対してもご自身の気持ちを伝えられるため、必要に応じて手配を検討すると良いでしょう。
弔電はご遺族や参列者の負担にならないよう、簡潔な文章で弔意をつづるのが基本です。その他にも「故人様の宗教に合わせた内容にする」「忌み言葉の使用は避ける」といったマナーが存在します。
供花に関しても、故人様の宗教・宗派に合わせて選ぶのが良いとされていますが、最近では故人様が好きだった花を送ることも多いです。ちなみに、供花の手配はご葬儀を担当する葬儀社に依頼するケースが多く見られます。
個別に訪問する
離婚した相手やそのご家族と良好な関係である場合は、個別に訪問するのも良いでしょう。最後に顔を合わせて直接お礼を伝えることで、故人様だけではなく、ご遺族にも喜んでいただけると思います。個別に訪問する場合は、事前に相手やご遺族の都合を確認しておくことが大切です。
香典を送る
前提としてご葬儀に参列しない場合は、香典を送る必要はありません。それでも弔意を示すために香典を送りたいのであれば、郵送(現金書留)で送りましょう。個別に訪問する場合は、そのタイミングで渡しても問題ありません。
また、香典の金額は故人様との関係性や地域の慣習を考慮して決めるのが通例です。一般的な相場を参考にしつつ、無理のない範囲で金額を包めば、十分に弔意は伝わります。
香典には包む金額やお札の種類、表書きの書き方などさまざまなマナーが存在するため、準備する前に確認しておくと安心です。簡単ではありますが、以下に基本的なマナーをまとめましたので、そちらもあわせてご覧ください。
<香典を用意するときのマナー>
・「4」と「9」を含む金額を避ける(「死」や「苦」を連想させるため)
・表書きは故人の宗教・宗派に合わせる
まとめ
離婚した相手の親のご葬儀に招かれた場合には、相手の気持ちを汲み取って参列するのが望ましいです。しかし、故人様との関係性や離婚した理由などによっては「参列したくない」と考えることもあるでしょう。
本記事で解説したように、離婚した相手の親のご葬儀に参列する義務はありません。そのため、参列するかどうかは故人様やご遺族との関係性などを考慮して慎重に検討しましょう。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。



