ご葬儀におけるメモリアルコーナーとは？飾るものや注意点を解説

ご葬儀のメモリアルコーナーとは

メモリアルコーナーとは、故人様の写真や愛用品などを展示するスペースのことです。参列者が故人様を偲ぶための空間であり、思い出の品々を飾ることで、より深く思いを馳せる一助となります。

＜メモリアルコーナーの主な役割＞

● 故人の人柄や人生の紹介（思い出の共有）

● 思い出話のきっかけづくり

● 心の整理の手助け

また、メモリアルコーナーは故人様への感謝や敬意を形にする場でもあります。ご葬儀は厳粛な雰囲気の中で行われるものですが、メモリアルコーナーを設置することで、参列者とともに心温まる時間を過ごせるでしょう。

ご葬儀のメモリアルコーナーはどこに設置する？

メモリアルコーナーはホールの入り口や壁際、祭壇の近くなどに設置されるのが一般的です。設置場所は会場の規模や展示物の種類によって異なるため、必ず葬儀社に確認しましょう。

なお、すべての式場・葬儀社がメモリアルコーナーに対応しているわけではありません。そのため、設置可否についても事前確認が必要です。

ご葬儀のメモリアルコーナーには何を飾る？

メモリアルコーナーには決まった形式がないため、基本的には何を飾っても問題ありません。ここでは、多くの方に選ばれているアイテムを6つご紹介します。

写真

メモリアルコーナーに飾るものといえば、故人様の生前の姿が映っている写真が定番です。展示の仕方はさまざまで、写真立てに入れて飾るほか、アルバムにまとめたり、スライドで映したりする方法があります。

また、展示する写真に関しては、人生における大事な場面や趣味に打ち込んでいる場面など幅広く選択すると良いでしょう。そうすることで、参列者の方々は故人様の人柄や人生について深く知ることができます。

映像

式場にモニターが設置されている場合は、故人様の思い出の映像を流すこともできます。在りし日の姿を映像で流せば、より心温まる空間を演出でき、故人様との思い出も鮮明に蘇るでしょう。葬儀社の中にはオプションで映像を作成してくれるところもあるため、そちらを活用するのもおすすめです。

趣味のものや愛用品

メモリアルコーナーには故人様が打ち込んでいた趣味に関わるものや日常でよく使っていたものを飾ることもできます。例えば、スポーツが好きな方であれば、チームのユニフォームや愛用のシューズを展示しても良いでしょう。

また、副葬品として納められないものを展示する方もいらっしゃいます。式場の規模にもよりますが、バイクのような大きなものを飾ることも可能です。詳細については葬儀社にご相談ください。

故人様の作品

故人様が仕事や趣味で作っていたものがある場合、そちらを飾るのもおすすめです。具体的な例として陶器や衣類などが挙げられます。

故人様の作品はメモリアルコーナーに温かさと個性を加える要素の一つです。参列者からすれば、故人様の人生の歩みを知るきっかけとなるため、候補の一つとして検討してみると良いでしょう。

故人様への寄せ書きや手紙

メモリアルコーナーに飾るものとして故人様への寄せ書きや手紙も定番といえる品物です。参列者が参加できる形にすることで、より温かな空間を演出することができます。

受付でメッセージをご記入いただく方法もありますが、ご葬儀の形式や日程によっては当日会場に来られない方もいらっしゃるでしょう。そのため、事前に参列者や仲間内に連絡を入れ、メッセージを受け取っておくのも一案です。

好きだった食べ物や飲み物

故人様が生前好んでいた食べ物や飲み物が飾られるケースも少なくありません。展示を通して故人様の好物を添えることもまた供養の一つとなります。愛用していた器やカップなどあれば、それらに入れて飾るのも良いでしょう。

ただし、式場によっては飲食物の持ち込みが制限される場合があるため、事前に担当者の方に確認を取るようにしてください。メモリアルコーナーは何を飾っても良いとされていますが、利用する会場が禁止しているものや周りの方に迷惑がかかる可能性があるものは避けるのが鉄則です。

ご葬儀でメモリアルコーナーを設置する際の注意点は？

ご葬儀でメモリアルコーナーを設置する際には、以下のような点に注意する必要があります。

＜メモリアルコーナーを設置する際の注意点＞

● 故人の尊厳を損なう可能性があるものは避ける

● 周囲の方のプライベートに配慮する

● 式場・葬儀社によっては飾れないものがある

メモリアルコーナーには決まった形式がなく、基本的には好きなものを飾ることができます。しかし、故人様が秘密にしていたものやその方の品位をおとしめるようなものは、当然ながら避けなければなりません。

写真や動画を公開する場合は、ご家族・親族・友人などのプライベートにも配慮する必要があります。また「生きている人が写っているものを飾るのは縁起が悪い」と考える方もいらっしゃるため、どうしても使いたい写真や動画がある場合には、あらかじめ関係者と協議しておきましょう。

もう一つ注意点として挙げておきたいのは、式場や葬儀社によっては飾れないものがあるということです。そのため、事前の打ち合わせで展示が可能な品物についてしっかり確認しておく必要があります。

なお、メモリアルコーナーの設置は無料で対応してもらえる場合と有料のオプション扱いとなる場合があります。設置費用についても葬儀社によって異なるため、その点の確認も忘れずに行いましょう。

まとめ

今回は、ご葬儀におけるメモリアルコーナーについて解説しました。近年のご葬儀では故人様の人柄や人生に寄り添う場としてメモリアルコーナーを設けるケースが増えています。

メモリアルコーナーは参列者が故人様を偲ぶための空間であり、ご遺族の想いを形にする空間でもあります。必ずしも設置しなければならないものではありませんが、参列者と思い出を共有できる場を設けることで、より心温まる時間を過ごせるでしょう。

また、メモリアルコーナーを設置する際には、故人様や参列者、その他の関係者に対する配慮が求められます。ご葬儀に関わるすべての方が穏やかな時間を過ごせるよう、葬儀社とよく話し合い、着実に準備を進めていきましょう。