お盆に法事をしても良い?初盆と法要が重なる場合やマナーについても解説

お盆とは、ご先祖様や故人様の霊があの世からこの世に戻ってくる期間のことです。ご家庭ではお盆飾りを飾ったり、お墓参りをしたりして供養を行うのが一般的ですが、「法事はできるのだろうか」と気になっている方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、お盆に法事をしても良いのかという疑問にお答えします。初盆と法要が重なる場合の対応やお盆の法事でのマナーについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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お盆に法事(年忌法要・忌日法要)が行われる場合もある
お盆に法事をしてはいけないという決まりはなく、この時期に年忌法要や忌日法要が行われる場合もあります。年忌法要は故人様が亡くなってから数年ごとに行う法要で、一周忌や三回忌があげられます。
一方、忌日法要は故人様が亡くなってから7日ごとに行う法要で、初七日や四十九日などが該当します。お盆に法事をしても問題ありませんが、この時期の僧侶は忙しいため、法要の依頼は早めにしておきましょう。
初盆と四十九日・一周忌法要が重なるときは?
初盆とは、故人様の四十九日(忌明け)以降に初めて迎えるお盆のことです。通常のお盆とは異なり、初盆は故人様が初めて里帰りする日とされているため、法要を執り行うのが一般的です。
故人様が亡くなった時期によっては、初盆と四十九日・一周忌法要が重なることがあります。その場合の対応方法は以下のとおりです。
初盆と四十九日法要が重なる場合 |
・2つの法要を同時に行う ・四十九日法要を繰り上げて行う ・初盆を翌年に行う |
---|---|
初盆と一周忌法要が重なる場合 |
・2つの法要を同時に行う ・一周忌法要を優先して行う ・時期をずらして個別に行う |
初盆と四十九日・一周忌法要が重なるときは、これらの法要を同時に行っても問題ありません。ただし、対応の仕方は地域や宗派、ご家庭の考え方によっても異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
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最後に、お盆の法事に関する基本的なマナーをご紹介します。お世話になる僧侶や他の参列者に失礼にならないよう、最低限のマナーを押さえておきましょう。
お布施のマナー
お布施とは、読経や戒名授与に対するお礼として僧侶にお渡しする謝礼のことです。法事を行うときは、僧侶にお布施を渡すのが通例となっています。
お布施は、奉書紙(ほうしょし)と呼ばれる和紙に包むのが正式な方法ですが、白い封筒に入れてお渡ししても問題ありません。渡すタイミングは法要の前後が望ましく、それまでは袱紗(ふくさ)という布に包んでおくのがマナーです。
また、お布施を直接手渡しするのは失礼にあたるため、必ず切手盆や袱紗にのせて渡すようにしましょう。その際、「本日はありがとうございました」などお礼の言葉を添えると、より丁寧な印象になります。
服装のマナー
お盆の法事での服装は、喪服が基本です。特に初盆では喪服を着用するのが一般的であり、ご遺族は参列者よりも格式が高い服装をするのがマナーとされています。喪服の基本的な組み合わせは、以下のとおりです。
喪服を着用する人 | 基本的な服装 |
---|---|
大人の男性 |
・黒無地のスーツ ・白無地のワイシャツ ・黒無地のネクタイ ・黒色のベルト、靴下、革靴 |
大人の女性 |
・黒無地のワンピースやスーツなど ・黒色のストッキング(厚さは30デニール程度) ・黒色のパンプス(ヒールは3〜5cm程度) |
子供 |
・制服がある場合…制服を着用 ・制服がない場合…白無地のシャツにダークカラーのズボンやスカートを合わせるのが通例 |
また、法事の案内状に「平服でお越しください」と記載されている場合は、平服を着用します。弔事における平服とは、略喪服(格式の低い喪服)のことを指すため、カジュアルな服装で参列しないように注意しましょう。
まとめ
お盆には親族や僧侶をお招きし、法事を行うこともあります。初盆と四十九日・一周忌法要が重なるときは、これらの法要を同時に行っても問題ありません。お盆のしきたりやマナーは地域・宗派によって異なるため、その点に注意しましょう。
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