法事・法要 2025.05.23

初盆には何をするの？準備や当日の流れ、参列時のマナーについて解説

年忌法要・忌日法要お盆

初盆とは、故人様の四十九日以降に初めて迎えるお盆のことです。初盆は、亡くなった方が初めて里帰りする日とされており、通常のお盆よりも手厚い供養を行うのが通例となっています。

本記事では、初盆には何をするのかについて解説いたします。当日の流れや参列時のマナーについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

コンテンツ

初盆では何をするの？

初盆では盛大に供養を行うのが一般的ですが、具体的には何をするのでしょうか。初盆当日は、主に以下のことを行います。

＜初盆にやること（7月盆・8月盆の場合）＞

●盆入り…迎え火

●盆中日…お墓参り・法要

●盆明け…送り火

迎え火・送り火とは、ご先祖様や故人様の霊をお迎え・お見送りするための儀式です。迎え火は盆入り（13日）、送り火は盆明け（16日）に行います。

また、盆中日（14〜15日）にはご家族でお墓参りをし、僧侶を招いて法要を執り行うのが一般的です。初盆にやることは地域や宗派によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

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通常のお盆との違い

初盆と通常のお盆の違いとして、法要・会食の有無が挙げられます。

項目	初盆	通常のお盆
法要	行う	行わないことが多い
会食	行うことが多い	会食という形で行うことは少ない

前述のとおり、初盆は亡くなった方が初めて里帰りする日とされています。そのため、初盆当日には法要や会食を行い、手厚く供養することが多いです。通常のお盆でも法要や会食を行うことはありますが、そのケースはごく一部に限られます。

初盆で必要な準備

初盆では僧侶や親族などをお招きし、法要・会食を行うため、さまざまな事前準備が必要です。ここからは、初盆で必要な準備について解説していきます。

法要の手配をする

初盆法要を行うためには、まず僧侶を手配する必要があります。お盆の時期はどこの寺院も忙しいため、遅くとも1ヶ月前までには連絡しておくと良いでしょう。法要後の会食を予定している場合は、僧侶がいらっしゃるかどうかの確認も必要です。

また、初盆法要に親族や故人様の友人・知人を招待する場合は、日時を知らせる案内状を送ります。法要に招待された方はスケジュールを調整しなければならないため、案内状は初盆の1ヶ月前を目安に送ると良いでしょう。

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お布施を用意する

法要で僧侶をお招きする場合は、謝礼としてお布施を渡すのがマナーです。お布施の金額に明確な決まりはありませんが、初盆におけるお布施の相場は30,000〜50,000円程度とされています。

また、お布施とは別に「御車代」や「御膳料」が必要になるケースもあります。僧侶がご自宅などに出向いてくれた場合には交通費として御車代、会食を辞退された場合にはお食事代として御膳料を包むのが習わしです。御車代は5,000〜10,000円程度、御膳料は5,000〜20,000円程度が相場とされています。

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返礼品を準備する

初盆では、参列者からいただく香典や供物に対するお返しも用意しなければなりません。お返しの金額に決まりはありませんが、一般的にはいただいた金品の2分の1〜3分の1程度が目安とされています。

初盆のお返しでは、「消えもの」を選ぶのが基本です。消えものとは、食品や日用品など消費することでなくなるものを指し、「悲しみや不幸を消す・洗い流す」といった意味を持っています。初盆の返礼品としてよく選ばれているのは、焼き菓子やそうめん、海苔、お茶、洗剤などです。

飾りを飾る

初盆を迎えるご家庭ではお盆飾りを用意し、故人様を手厚く供養するのが通例です。代表的なお盆飾りには、次のようなものがあります。

お盆飾り	概要
白提灯（白紋天）	初めて里帰りする故人様の霊が迷わないための目印として飾る提灯（初盆専用の盆提灯）
精霊棚（盆棚）	ご先祖様や故人様をお迎えするための祭壇
精霊馬	あの世とこの世を行き来する御霊のための乗り物（キュウリとナスで作るのが一般的）

これらの飾り付けは、お盆初日の午前中までに行います。お盆飾りの内容は地域や宗派によって異なるため、事前に必要なものや飾り方を確認しておきましょう。

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お供え物を用意する

初盆は供養行事であるため、お供え物の準備も欠かせません。初盆のお供え物は「五供（ごく）」が基本であり、以下の5つのものを精霊棚に飾り付けます。

五供	初盆のお供え
香	線香
花	供花（生花が基本）
灯燭（とうしょく）	ロウソク
浄水（じょうすい）	飲み物（水やお茶など）
飲食（おんじき）	食べ物（ご飯・お菓子・季節の果物など）

なお、お供えに対する考え方も、地域や宗派によって異なります。例えば、浄土真宗では「あの世に渇きはない」と考えられているため、仏様に浄水（飲み物）をお供えすることはありません。地域の風習や宗教の教えにも注目すれば、より良い供養を実現できるでしょう。

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初盆当日は何をする？

初盆を滞りなく終えるためには、必要な準備だけでなく、当日の流れも把握しておくことが重要です。ここでは、初盆当日にやることを簡単にご紹介します。

迎え火で霊を迎える

お盆初日には迎え火を焚き、ご先祖様や故人様の霊をお迎えします。迎え火は家の目印として焚くものであり、一般的には火が見えやすい夕方頃に、ご自宅の玄関先や庭先などで実施することが多いです。ご自宅で火を焚くことが難しい場合は、迎え火の代わりとして盆提灯を飾ったり、電子ロウソクやLEDライトを活用したりなどの方法があります。

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お墓参りをする

盆中日は、ご家族でお墓参りをします。特に厳格な決まりはありませんが、お迎えのお墓参りは早いほうが良いといわれているため、13日の午前中にお参りするのが望ましいです。

法要や供養をしてもらう

盆中日には僧侶をお招きし、法要や供養をしてもらうのが通例となっています。初盆法要では僧侶による読経や参列者による焼香などを行い、儀式を終えた後には会食をすることが多いです。法要はご自宅ではなく、寺院で執り行う場合もあります。

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送り火で霊を送る

お盆最終日には送り火を焚き、ご先祖様や故人様の霊をお見送りします。迎え火と同様に、送り火もご先祖様や故人様の道しるべになるとされており、夕方以降にご自宅の玄関先や庭先などで実施することが多いです。送り火のやり方はさまざまで、精霊流しや灯籠流しを行う地域もあります。

初盆に参列する際のマナー

初盆に参列する際にはいくつか守るべきマナーがあります。ここでは、初盆に関する基本的なマナーをご紹介します。

服装のマナー

初盆に招く側（喪主やご遺族）は、喪服を着用するのが基本です。男性は黒無地のスーツに白いワイシャツ、女性は黒無地のワンピースやアンサンブルなどを着用します。子どもの服装に関しては、学校指定の制服があればその制服を着用し、制服がない場合は白無地のシャツにダークカラーのズボンやスカートを合わせるのが一般的です。

また、招かれる側（参列者）は、案内状に記載されている服装で問題ありません。初盆では「平服（略喪服）でお越しください」と指定される場合が多く、参列者に配慮して喪主やご遺族も平服を着用することがあります。

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