一周忌に適した服装とは？男性・女性・子どもに分けて詳しく解説
一周忌とは、故人様が亡くなってから1年目の節目に催される法要です。1年間の喪中期間が終わる重要な日とされており、ご遺族が次のステップに移る節目の日でもあります。家族や近しい身内、生前ゆかりのあった人たちが集まり、故人様の成仏を願う回忌法要の中でも重要な法要です。
故人様のためにも失礼のない服装で臨みたいところではありますが、一周忌に何を着たらいいのか分からないと悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。この記事では、さまざまな立場で一周忌法要に参列する際の正しい服装とマナーについて解説していきます。
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一周忌の服装はどうすればいい？
最も重要な法要の一つとされている一周忌法要ですが、当日はどのような服装で参列すれば良いのでしょうか。一周忌に適した服装は、その方の立場によって変わるため、以下で詳しく解説します。
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一周忌では、喪服を着用するのが基本です。喪服には「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3つがあり、喪主やご遺族として一周忌法要を執り行う場合は、男女とも正喪服または準喪服を着用します。
親族に関しても、正喪服や準喪服を着用するのが一般的です。正喪服と準喪服のどちらにするかは、法要を行う場所や喪主・ご遺族の意向に合わせて選びましょう。
また、故人様の友人・知人という立場で一周忌法要に参列する場合は、男女ともに準喪服を着用します。略喪服を着用するケースも少なくありませんが、地域の慣習など特別な理由がない限りは準喪服で参列するのが無難でしょう。
平服を指定される場合もある
一周忌の案内状に「平服でお越しください」と書かれている場合があります。平服とは、普段着ている衣服やその服装を指す言葉です。
しかし、法要の場合の平服は、略喪服を意味します。「平服」を文面通りの意味として捉え、普段着で参列するのはマナー違反となるため、注意しましょう。
身内だけでも喪服を着るべき？
一周忌法要を家族や親族のみで執り行う場合も、基本的なルールは変わりません。したがって、身内だけでも喪服を着用するのが基本ですが、 喪主・ご遺族側で服装を指定している場合は、その服装で参列するようにしましょう。
一周忌に適した服装【男性】
ここでは、一周忌に適した男性の服装について解説します。注意点もあわせてご紹介しますので、この機会にしっかり覚えておきましょう。
喪主・ご遺族の場合
喪主・ご遺族の立場である男性の方は、正喪服または準喪服を着用するのが基本です。正喪服は男性の場合 、和装であれば紋付羽織袴（もんつきはおりはかま）、洋装であればモーニングコートが該当します。
また、準喪服はブラックスーツのことを指し、一周忌ではこのブラックスーツを着用するケースが多いです。男性の準喪服の具体例とポイントは、以下のとおりです。
喪服：ブラックスーツ（冠婚葬祭などで着用するスーツ）
ブラックスーツとそれ以外の黒色のスーツでは、素材や用途が異なります。一周忌では喪服として着用できるブラックスーツを選びましょう。
シャツ：白無地のシャツ
グレーやベージュなどの落ち着いた色も、法要の場ではNGです。白色のシャツであっても、しわ加工が入ったものや光沢があるようなデザイン性の高いものは不適切とされています。また、夏の法要では半袖のシャツを着用しても問題ありませんが、法要が始まるときにはジャケットを羽織るようにしてください。
ネクタイ：黒無地のネクタイ
刺繍や模様が入っているようなデザイン性の高いものは控えましょう。ネクタイピンに関しても、法要の場では使わないのがマナーです。
アクセサリー：結婚指輪・婚約指輪のみが基本
腕時計はフォーマル度が高いものを付ける、もしくは法要前に外しましょう。カフスボタンは使用せず、かばんは持たないのが基本です。
靴：黒色の革靴
金具が付いている革靴は避け、靴下も黒色のものを履きます。
参列者の場合
参列者の立場である場合、準喪服または略喪服を着用します。準喪服を着用する場合は、前項で解説した男性の準喪服の具体例とポイントをご覧ください。ここでは、男性の略喪服の具体例とポイントをご紹介します。
喪服：ダークスーツ
ブラックはもちろん、ネイビーやダークグレーなどの落ち着いた色味のスーツを着用しても問題ありません。ストライプなどの柄が入っているものは法要の場にふさわしくないため、無地のものを選びましょう。
シャツ：白無地のシャツ
無地の白いワイシャツであれば問題ありません。
ネクタイ：黒無地のネクタイ
黒色のネクタイであっても、ビジネス用のものは避けましょう。
アクセサリー：結婚指輪・婚約指輪のみが基本
時計の着用は問題ないとされていますが、できるだけ目立たないものを選んで付けるか、もしくは法要中は外したほうが無難です。かばんは持たないのが基本であり、数珠やハンカチ、香典はスーツのポケットに入れるようにします。
靴：黒色の革靴
できるだけ光沢のないものを選びましょう。
一周忌に適した服装【女性】
続いて、一周忌に適した女性の服装について解説します。女性ならではの注意点もあるため、ぜひ参考にしてみてください。
喪主・ご遺族の場合
男性と同様に、女性も喪主・ご遺族の立場である場合は、正喪服または準喪服を着用します。女性の正喪服にも和装・洋装があり、前者は黒紋付の着物、後者はブラックフォーマルです。
また、準喪服はブラックフォーマルのことを指し、一周忌ではこのブラックフォーマルを着用するケースが多く見られます。女性の準喪服の具体例とポイントは以下のとおりです。
喪服：ブラックフォーマル（冠婚葬祭などで着用するワンピースやブラウスなど）
法要のときは、肌の露出を最小限に抑えたほうが良いとされています。夏場でもノースリーブや半袖は着用しないようにしましょう。もし着用する場合には、何か羽織れるものを用意します。
また、首元が広く開いているものやスカート丈が短いデザインも好ましくありません。スカート丈は膝下、もしくはふくらはぎまでの長さが適切です。
アクセサリー：結婚指輪・婚約指輪のみが基本
結婚指輪以外にアクセサリーを付けるのであれば、弔事の場にふさわしいパールのイヤリングやネックレスを選びましょう。数は多くても2個までに留め、ネックレスをつける場合は、2連のものではなく1連のものにします。
靴：黒色の革靴
女性の靴は光沢のない黒色のパンプスが基本です。ストッキングも黒色のものを選びましょう。
メイク：薄化粧
法要のときは、失礼のない程度に薄化粧をするのが良いとされています。過度に濃いメイクやノーメイクはマナーが良いとはいえません。メイクと同じように、ネイルも派手すぎない薄ピンクかベージュが適しています。
参列者の場合
参列者の立場である場合、準喪服または略喪服を着用します。準喪服を着用する場合は、前項で解説した女性の準喪服の具体例とポイントをご覧ください。ここでは、女性の略喪服の具体例とポイントをご紹介します。
喪服：ダークカラーのワンピース・スーツ・アンサンブル
できるだけシンプルかつ肌の露出が少ないデザインのものを選びましょう。
アクセサリー：結婚指輪・婚約指輪のみが基本
パールのネックレスやイヤリング程度であれば問題のない範囲です。準喪服のときと同様に、ネックレスは1連のものがふさわしいとされています。
靴：黒色のパンプス
パンプスに合わせるストッキングも黒色のものが適切です。
メイク：薄化粧
法要のときは、「片化粧」と呼ばれる口紅を引かない薄化粧をするのが基本です。過度なメイクやノーメイクはマナー違反にあたるため、女性の方はメイクにも気を配りましょう。
一周忌に適した服装【子供】
一周忌法要に子供を連れて行く場合、どのような服装が望ましいのでしょうか。ここからは、一周忌に適した子供の服装について解説していきます。
小学生以上の場合
小学生以上の子供に関しては、学校指定の制服があれば、その制服を着用します。学生服は正装に含まれるため、喪服として着用することが可能です。
制服がない場合は、落ち着いた色味・デザインの服を選びましょう。男の子はダークカラーのジャケット・ズボンに白いワイシャツ、女の子はダークカラーのジャケット・スカートに白いブラウスを合わせるのが一般的です。大人と同様に、靴は革靴が望ましいですが、スニーカーでも問題ないとされています。
幼児の場合
幼児の服装に、厳格な決まりはありません。しかしながら、一周忌は故人様を偲ぶ厳粛な場であることから、幼児の服装もブラック・ネイビー・グレーなど落ち着いた色でまとめるのが通例となっています。フォーマルな服がなくても、派手な服装でなければ問題ありません。
一周忌の服装で気をつけること
一周忌の服装にはいくつか注意点があるため、事前に確認しておくことが重要です。最後に、一周忌の服装に関する注意点を3つご紹介します。
夏と冬は季節に合わせた装いにする
夏場は気温が高くなりますが、法要の場では露出の多い服装を避け、儀式の最中は上着を着用するのがマナーです。涼しく快適に過ごせるように、夏は通気性に優れた喪服を選びましょう。法要の会場は冷房が効いていることが多いため、薄手のカーディガンなど羽織物も用意しておくと安心です。
また、冬場は気温が低くなり、喪服だけでは身体が冷えてしまいます。そのため、冬は寒さ対策としてコートを着用するのがおすすめです。法要の場では派手な色やデザインはもちろん、カジュアルな印象が強いもの（フード付きのコートなど）も避けることが求められます。
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一周忌法要に参列するときは、派手なものを持ち込まないのがマナーです。かばんを使用するのであれば黒色で光沢のないもの、腕時計をつけるのであればフォーマル度が高いものを選びましょう。
また、法要の場ではネクタイピンやカフスは使わないほうが良いとされています。前述のとおり、アクセサリーは結婚指輪・婚約指輪のみが基本です。
和服でも基本は黒の喪服を着る
一周忌法要にご遺族・親族として参列する場合、基本的には黒喪服を着用します。平服と指定されているのであれば、茶色や灰色など地味な色合いの色喪服でも問題ありません。ただし、服装マナーは地域の慣習やご家庭の考え方によって異なるため、その点も含めて適切な服装を選択しましょう。
まとめ
今回の記事では、一周忌の服装について解説してきました。参列する立場によって服装はさまざまですが、基本的には「黒」を選んでおけば問題ありません。
一周忌法要は「亡くなった方のご冥福をお祈りする場である」ということを意識しながら服装や装飾品を選びましょう。節目となる大切な一周忌に適切な服装で参列できるよう、本記事を参考にしてください。
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